奇妙な店長の戯言部屋

百合好きオタによる妄想と百合の戯言な日々

ピアニッシモ vol.1


ピアニッシモ (vol.1(2008))

ピアニッシモ (vol.1(2008))



コミックス『マルスのキス』発売記念の8ページスペシャルショート収録。






以下ネタバレ

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小説版『マルスのキス』はこちら
漫画版『マルスのキス』はこちらで紹介しています。




※掲載分まんま描写するので、ホントにネタバレ注意です。










髪型を変えてみようかと考えてる美希。


美希が髪をいじりたがる理由、それは彼氏のため。彼氏のために一生懸命かわいくなろうとしている。
切らなくてもアレンジするだけでずいぶん変わると提案する由佳里。


「彼女の長いストレートの黒髪は、言ってみれば処女性の象徴みたいなもの。
でもこうやって…
あたしだけの美希は毎日少しずつ確実に削り取られていってしまう」



「この黒髪。あたしはけっこう好きだよ」
「そう?ありがとう」


髪型の話でふざけていると、美希が目にまつ毛が入ってしまった。
お手洗いに行ってくるという美希に対し、コケたらどうするのかと心配する由佳里が取ってあげることに。


「…どう?治った?」
「………治った!ありがとう」

至近距離で眼鏡のない美希の笑顔を見てしまった由佳里。
その屈託のない笑顔に思わず赤面してしまう。



「たかが10代であたしはすべてわかったような気になっていた。
でもね。
やっぱり妥協と諦めが詰まった大人にはまだなりたくない。
美希の前ではいつもあたしは女の子でいられるんだよ。
眼鏡を外した美希はまだしばらくあたしだけのものにしておきたいな…」





( ´∀`)

やっぱりいいですね、この人の百合は。


コケたらどうすんの、とか言って心配する由佳里がいいですよね。
美希をすごく大切にしてるのがわかります。


そして至近距離での美希の笑顔に赤面する由佳里。
すぐに友人の顔に戻ってしまうんですが、それがまた切ない(つд`)




いい販売戦略ですよね。
マルスファンは思わず買ってしまいますから。
たった8ページですが、ふたりのその後エピソードが読めたのは嬉しいです。


三浦しをんさんの『まほろ駅前多田便利軒』の表紙が目印。
マルス以外で気に入ったのは、
冷たい目をした男の子の叶わぬ想いを描いた『Great Escape』です。 いや、叶ったのかな?



それと、百合アンソロ『es』に参加していた佐藤明機事務所さんこと佐藤明機さんも執筆しています。
タッチが少し変わっていましたし、百合ではありませんでしたが、アンソロに載ってたような不思議空間の話です。




有名作品のコミックス化を掲載している『ピアニッシモ』。ちょっと高いですが、試しにどうですか?