奇妙な店長の戯言部屋

百合好きオタによる妄想と百合の戯言な日々

星が吸う水(村田沙耶香)


星が吸う水

星が吸う水


<あらすじ>
『星が吸う水』年下の彼氏・武人との付き合いを、友人の梓は利用されてる、なめられてると心配してくれるが、自分の小さな器官が勃起すると抜きたくなる鶴子にとって、武人は都合がいい相手だった。しかしそのことを上手く説明できない鶴子は、梓を苛立たせてしまう。30を目前にして三者三様の考え方をする鶴子、梓、志保。ある日、気分転換にと3人で日帰りの温泉に行くことに……。




以下ネタバレ

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表題作『星が吸う水』と、年下の女の子と性行為ではない肉体関係を模索する結真『ガマズミ航海』の双作小説。
どちらも「性行為」とは?「他者との関係」とは?というのが描かれていておもしろかったです。



抜くことに必死になってしまう鶴子、肉をしゃぶることとセックスは違うと考えている結真、
他の人からはなかなか理解されない考え方。
既製品を着ている人には分からない、人それぞれの「性」がある。




これを百合小説として紹介していいのか微妙なところです。
『星が吸う水』の女性たちの会話の描写はリアルで、それぞれの個性が出ていて好きです。
それに、『ガマズミ航海』も次第に仲良くなっていく雰囲気が好きです。
店長的にはお気に入りの一冊になりました。


男性との行為が描かれているシーンがあるので、苦手な人は注意を。
でもほとんど女性たちの会話なので読みやすいです。
女性の「性」なかなか興味深いです。オススメ!