奇妙な店長の戯言部屋

百合好きオタによる妄想と百合の戯言な日々

苦労知らずと言われます

先日、「赤×ピンク」観てきました♪
面白かった!
エロいシーンも格闘シーンもいい感じでした。
原作読んでないので何とも言えませんが、キャラが個性的で好みの作品です。
それに思ってたよりも百合度高い!
ミーコが可愛くてヤバい!w
もう一回くらい見たいかも。



そんな映画を観に行ったときにふと友達と言ってたんですが、ビアンであることを早い段階で受け入れてしまってるから、受け入れられない人の気持ちを完璧に理解してあげられないのはツラいね、と。
最近読んだエッセイの「百合のリアル」「レズビアン的結婚生活」「ふたりのママから、きみたちへ」。
ビアンであることを受け入れられず「普通にならなきゃ」と葛藤してたエピソードが書いてありました。
私も友達もそれなりに葛藤はしたし足掻いたりもしたんですが、どこかで無理なのが分かってたので、それほど無茶苦茶なことはしませんでした。
だから無茶苦茶なことをしちゃった人の気持ちを理解してあげられないのがツラい。



ぶっちゃけ思春期は恋愛よりも人間関係や家庭環境の方に悩んでた店長なのでw
12歳で父親が肺がんで亡くなり、泣き崩れる母親を見て「自分がしっかりしなくちゃ」と子供心に決意して、「早く大人になりたい。こんな小さな手じゃ嫌だ。全部包み込む大きな手が欲しい」ともがいてました。
いつだったか母親から「みんながみんなアンタみたいに強くないんだよ」と言われたことがあります。
地味にショックでした。
自分が強いなんて思ってなかったから。
未だに強くなろうと必死でもがいてて、でもたまにタガが外れて夜中に一人で泣いてることもあります。
16年経っても父親が亡くなった日のことを未だに引きずってます。
軽いときは少し涙を流す程度で済むんですが、重いときは1時間くらい声を出さずにもがいて泣き叫んでます。
悲しいのと不安なのと苦しいのがごちゃまぜになって、携帯電話握り締めて泣いてます。
いつもの発作みたいなものなので誰かに連絡したいってわけじゃないんですけどね。


「昔よく言われたよ。三十になれば楽になるから、もっと楽に生きられるようになるから、って。それはたぶん本当のことだよ。何があったか知らないけどさ」(『白い薔薇の淵まで』中山可穂集英社

という言葉が本当ならいいなと思ってなんとか頑張ってます。
大人になれば強くなれると思っていたんですが、どういう風になれば大人と呼べるのかわからなくて、少し悩みます。
とりあえず20歳になったときに親が少しだけ頼ってくれたので、大人への距離が近くなったのを感じました。
就職して、家にお金を入れられるようになったら、親と並んだような気がしました。
「家庭を持てば大人になる」という言葉がありますが、社会に出たら結婚しようが子供を持とうがガキみたいな大人はいるので、ぶっちゃけその言葉は信じてません。
そもそも家庭を持たないと大人の実感を持てない人はいくつになっても変わらないと思います。




ブログをやり始めて、何人かの人にコメントやメールをもらうようになり、実際に会ったことのある人も何人か。
セクマイであることを誰にも言えずにいて、たまたまうちのブログを見つけて共感できるところがあったから声をかけたと言ってもらえることもあります。
4年前に同じ年頃の人からコメントもらって、メル友になって、実際会って友達になって。
セクマイがいるのは分かっていたのですが、身近に感じられなくて、だからメールのやり取りをするうちに店長はほんの少し呼吸が楽にできるようになりました。
偽善的に聞こえるかもしれませんが、うちのブログを偶然見つけて共感してくれた人はきっと縁があるんだと思うので、自分と同じようにほんの少し呼吸が楽にできるようになってほしいと思っています。
ボランティア精神とか義務とかじゃないですよ。
せっかく友達になったのだから、何か手助けがしたいと思うのは普通のことだと思います。
でも人との繋がりって難しいもので、店長は相手のほしい言葉を上手く言ってあげることができなくて、余計に傷つけてしまうんじゃないかと迷うときもあります。


「……誰でもね、自分の中に一冊の辞書を持ってるんだ。(中略)カケラをつないで君がメアリって項目を書いていくんだ。君の中の辞書は君にしか書き込めないよ」(『ネットワーク・ポプリ 全1巻』柳原望白泉社

「カケラはそこらじゅうに散らばってる。しぐさの中に、表情の中に、言葉の中に。電波に乗って世界中をかけめぐり、見つけてもらえるのを息を潜めて待っている」(『ネットワーク・ポプリ 全1巻』柳原望白泉社

「知ってて傷つけるのはサディストで、知らずに傷つけるのは無知だ。言っておくけど、無知は時に罪だよ」(『おまけの小林クン 7巻』森生まさみ白泉社

「――笑ってる人は――痛みを感じないと思った?」(『おまけの小林クン 7巻』森生まさみ白泉社

高校の時に読んだ漫画の言葉がけっこう心に残っています。
メールだと特に相手の様子が分からないので、言葉の後ろにある感情を読み取ろうと必死になります。
無知でいることは罪だから、相手がこぼしたカケラを見落とさないように頑張ります。
それが「真面目すぎる」と言われることもありますが、そういうやり方しか思いつかないから仕方ないんです。
それにメル友だけじゃないです。
母親が泣き言を言わない人だから、親友が「大丈夫」と笑う人だから、言葉やしぐさの微妙な変化を読み取れるようにしたいんです。
もしそれで邪険に扱われたら傷つくけど、自分が必要ないくらい大丈夫なんだと安心できます。




最後に、よくブログ内で言っている店長の気に入ってる言葉です。

「たまには困った奴にも会わないと、この世を楽園と勘違いしてしまうからな。」(『親指Pの修行時代 上巻』松浦理英子、河出書房)

セクマイでいると苦労することは多いと思います。
自由気ままにマイペースで悩みなんてなさそうに思われる店長だって意外と悩んでたりします。
セクマイの友人だけ作って、外の世界を断絶して「楽園」を作ることも可能ですが、やっぱりそれじゃダメなんですよね。
差別だなんだとけっこう面倒くさい世の中ですが、それでも生きていかなきゃいけないんです。
良いことも悪いことも含めて、生きることを楽しんだ人が幸せだと思います。
「人生の酸いも甘いも」ってやつですw
肩肘張って鼻息荒くしてると疲れちゃうので、深呼吸して少しだけ呼吸を楽にしてください。
楽しいことも苦しいことも全部含めて自分の血肉になるんですから、しっかり味わって飲み込んでください。
そして30歳を迎えたときに笑ってください。




なんかいろいろ書いてると店長死ぬんじゃないかと思われそうですが、エッセイを読み返してたらいろんなことが頭をぐるぐる回ってたので、せっかくなので書いてみましたw
あとから読み返したら顔を背けたくなるようなネタを晒しています。
店長、ドSで生きてますけど、実はMっ気ありとか?w
30歳まであと1年2ヶ月ちょっとになりましたから、あと少しがむしゃらに頑張りたいと思います!