奇妙な店長の戯言部屋

百合好きオタによる妄想と百合の戯言な日々

「偽装の夫婦」の最終回すご過ぎ

ゲイとレズビアンが登場する「偽装の夫婦」。
なかなかの最終回でしたね。



「偽装の夫婦」を見ていない人へ、あらすじ紹介。

 くだらない世間に背を向け、本だけをこよなく愛する図書館司書・嘉門ヒロ(天海祐希)。彼女は幼い頃から、美しい上に何をやらせても完璧にこなす才能を持っているがゆえに人に妬まれ、疎んじられてきたことで人間嫌いになってしまった。そして今は、いつも穏やかな笑みを浮かべながら、心の中で周囲の人々に悪態をつく毎日。すでに両親も亡くしているヒロは、古いアパートの一室で大量の本に囲まれて孤独な生活を貫いていた。
 ある日、ヒロは図書館で幼稚園児たちに絵本の読み聞かせをすることに。そんな彼女を見つめる人物がいた。それは、ヒロのかつての恋人・陽村超治(沢村一樹)。超治は、幼稚園の園長代理を務めていた。ヒロは、超治と25年ぶりに再会。25年前、超治はヒロの前から突然姿を消し、二人の関係は終わった。ヒロは、超治がなぜ自分を捨てたのか、長年気にかかっていた。
 その晩、ヒロは超治から「頼みごとがあるから、ゆっくり話したい」と言われ、喫茶店に呼び出される。ヒロが思い切って25年前の別れの理由を尋ねると、超治は自分がゲイだと告白。彼は、ヒロと付き合ったお蔭でゲイと自覚し、正直に生きる決心がついたのだという。その告白に、ヒロは衝撃を受ける。さらに超治は、偽装結婚してほしいとヒロに頼む。ガンで余命半年と宣告された母親を、亡くなる前に安心させたいのだという。ヒロは、あまりにも唐突で身勝手な超治の申し出を拒絶する。


まぁ簡単に言ってしまうと、両親を3歳の時に亡くし、叔母さん家族に育てられ、大学時代に付き合ってた彼氏が初めて結ばれた日に突然逃げ、人間嫌いで孤独に過ごしていたら、元彼と再会。実は彼氏はゲイでした。という話です。



さらに1話目ではDV被害者でシングルマザーでレズビアンの水森しおり(内田有紀)に告白されるし、元彼でゲイの超治は宅配業者の弟子丸保(工藤阿須加)に惚れちゃうし、という展開で封切。



なんだかんだあって天海さんが演じるヒロは、沢村さん演じる超治のことがやっぱり好きで、好きだから報われない恋が辛いから偽装の夫婦をやめようって言って離婚。
8話目で「一年後に恋人が出来たらここで会おう」と約束してお別れ。
一年後に約束の場所で再会することによって、お互い新しいパートナーがいることを示唆。
9話目、お互いのパートナーのなれそめを話、パートナーを紹介。



さっさとオチを言えば、
超治はずっと好きだった保くんとめでたくゴールイン!
23歳のノンケ男子を涙で落とした45歳おっさん!
すげぇ!!!


そして、ヒロはずっとそばで支えてくれていたしおりさんとゴールイン!!!
いえーい!!!
百合好き達が拍手喝采!!
38歳レズビアンが45歳の人間嫌いノンケ女性を根気よく落としたぜ!!!
長かった。。。ほんと長かったよ。。。
1話目の告白から始まり、6話目のしおりさん回とか、8話目の膝枕とか、少しずつ少しずつ寄り添ってた甲斐がありました!!!


という感じで終わってくれればよかったんですねどね。
しおりさんの由羽ちゃんがみんなで集まったときに、超治に「せんせい、ヒロちゃんを取らないでね」とお願いします。
そのときのヒロと超治の様子に何かを感じるしおりさんと保くん。
「大丈夫だよ、俺達は親友だもん!」と取り繕うように言う超治。



おやおや〜。
雲行きが怪しいです。
そして案の定、9話目ラストで超治がヒロに「25年前のあの結ばれた夜に戻れないか」と。



はぁ?



いやいやいや、しおりさんと由羽ちゃんのエピソードを聞いてて何言ってんのこいつ。
自分がヒロと離れたくないからって、由羽ちゃんからヒロを取るの?
つか、ノンケからゲイになった保くんは?



そして最終回の10話目。
結局超治とは何もなかったんですが、家に帰ってきたヒロがしおりさんに「結婚式をしよう」と提案。
超治とのことを不安がって、形だけでも結婚式をしたいとお願いしてたしおりさんの願いを叶えてあげます。
そして、ヒロが勤めている図書館で、知り合いを集めて結婚式の準備。
ここからが最悪です。



心の声を封じてたヒロだけど、我慢できずに「あたしだって超治と一緒にいたい!!」と泣き出してしまいます。
喜ぶように駆け寄る超治。



はぁ???



いやいやいや。
このタイミングで言うの?知ってたよ、おまえの気持ちは。見えてたよ、このエンドは。
でもこのタイミング?




めっちゃこんな気分になった。



ここで黙っていないのが由羽ちゃん。
ヒロと家族になりたいと、ヒロを取らないでとお願いしていたのにこの始末。
「みんなに幸せになってもらいたいの!」と泣くヒロに、「由羽は幸せじゃない!」と怒る由羽ちゃん。
そして「家族」と書かれた大切な紙を破り捨てます。



泣く。店長もこのシーンは泣きたくなった。
そしてこのあと、図書館に集まっていたみんなで由羽ちゃんを慰めようと説得にかかります。
一緒に振られたはずの保くんも由羽ちゃんを慰めようと必死です。
ぶっちゃけここのシーンめっちゃ怖いです。
泣いている子供よりも、泣いてる大人の女性をみんなが擁護して、大人になりなさいと子供を説得するんです。
しかも超治の母親は泣いてる由羽ちゃんをビデオに撮りながら「感動的だわ!ネットに載せちゃおう!」とか怖いこと言うし。
「ここにいるみんなが由羽ちゃんの家族よ!」とか上っ面なセリフ言うし。



破り捨てた「家族」と書かれた紙を元に戻し、由羽ちゃんに差出すヒロ。
「ヒロちゃんは由羽のこと好き?」
「好きだよ」
「どのくらい?」
「……こ、このくらい?」と両手を広げたヒロに抱きつく由羽ちゃん。
感動的に締めてるけど、どう考えても異常な空間でした。
ねぇ、この中で誰よりも愛情を欲しがってたのは由羽ちゃんだよ?



そして、超治は保くんとの、ヒロはしおりさんとの同棲を解消。
お別れするヒロにしおりさんが、
「最後にひとつだけ言わせて」
「……なに?」
「超治なんかとうまくいくわけないだろ!わたしと一緒にいればよかったって後悔するに決まってる!…別れちまえ……あ〜、なんでこんな身勝手な女を好きになっちゃったんだろ」



ほんとここは泣きそうになりました。
親と見てなかったら絶対泣いた。
そして蛇足的な感じで、超治とヒロのベッドインするかどうかという話に。
ここ辛かったです。
ヘテロエンドは仕方ないにしても、子供をあんな風に傷つけていいのだろうか。
しかもラストに、超治のお母さんがビデオに撮ってネットに流した同性カップルのインタビューが始まります。
そして最後に超治とヒロカップルも。
ヒロが「この人ちょいちょい浮気してんのよ」ってぶっちゃけます。



はぁ???



保くんやしおりさん、由羽ちゃんを傷つけて結ばれたくせに浮気してんの???
そりゃヒロと結ばれることはなかったから性欲溜まるんだろうけど、だったら5人で暮らす新しい家族の形とかやってればよかったじゃん!!!



「偽装の夫婦」最悪のエンドを迎え、ツイッターは大荒れしました。
「偽装の夫婦」で傷ついたレズは映画「さいはてにて」見よう。やさしい気持ちになれるよ。
孤独な女性とシンママの百合映画だよ。
絶対見よう。癒されるって。