奇妙な店長の戯言部屋

百合好きオタによる妄想と百合の戯言な日々

少女

先日見に行った『少女』がめちゃくちゃよかったです!!!





公式
http://www.shoujo.jp/


<あらすじ>
親友の死体を目撃したという転校生の話を聞いて以来、由紀(本田翼)は人が死ぬ瞬間を見たいと思うようになる。高校2年生の夏休みに小児科病棟でボランティアを始めた彼女は、余命わずかな少年たちに近付き自らの願望をかなえようとする。一方、由紀の親友でかつていじめを受けた敦子(山本美月)は、人が亡くなる瞬間を見れば生きる気力を取り戻せると考え、老人ホームでボランティアを始めるが……。




以下ネタバレ



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『自分自身に向ける「死にたい」という想い、他者に向ける「死ねばいいのに」という想い。死というものが分からないからこそ、少女たちは死に興味を持つ。』というのがパンフレットに載っており、高校生特有の息苦しさを感じさせられる作品です。
いじめをするクラスメート、力で支配しようとするズルい大人、行き場がなく自分の中で暴れる感情、原作よりも青春に焦点を当ててるらしいので、そういう点が面白かったです。
作品としての賞賛はいくつもあるんですが、とりあえず1つ言えるのは百合!!!
めちゃくちゃ百合な映画です!!!
見て!!!



ネタバレになるからあまり言えないんですが、序盤とラストの百合が半端なくてめちゃくちゃニヤニヤします。
映画は本田翼さんの低い声で「遺書」と言って、劇のように始まります。
これがラストに繋がるのでセリフをちゃんと聞いていると面白いです。



そして日常パート。
授業中に小説を書く由紀を、少し離れた席から見つめる敦子。
敦子が由紀を愛おしそうに微笑んで見つめるから、え?片思い?好きなの?ラブ?とかニヤニヤしちゃいました。
授業中に国語教師が「君たちも親友がいると思うが…」と言ったときに、冷めた瞳で無表情でいた由紀が敦子の方を振り向いてにっこりと笑います。
きゃー!もうなにその表情!萌えるー!いやー!
二人は親友だったんですね。
いや、そのアイコンタクトは恋人でしょう!



体育の時間、クラスメートを追うように教室から出てくる由紀と敦子。
足を引きずって歩く敦子。
敦子は足が悪いようで、常に引きずっています。
そして帰り道、反対側のホームに立つ由紀に敦子はおそろいのクマのキーホルダーを見せて手を振ります。
由紀も同じようにクマのキーホルダーを見せて手を振ります。
ぎゃー!かわいいんじゃー!付き合いたてのカップルかよー!!!
あの由紀が、あの由紀がクマのキーホルダーをつけて楽しそうに笑うとか!
低い声で感情を押し殺しているようにしている由紀が、敦子にだけ見せる笑顔とかダメでしょう!かわいいよ!
しかも電車に乗った敦子が由紀に向かって手を振るとき「由紀大好きー♪」ってハート飛ばしてるようにしか見えなくてヤバい!



序盤のこの連続して起きる百合に心がやられます。
最高。。。
しかしここから二人の闇がのぞき始めます。
実はクラスメートからいじめを受けている敦子。
元々は剣道で全国に行けそうなほどの有段者なんです。
最近の女子高生のいじめって陰湿ですね。怖い。
教室でいやがらせを受け、過呼吸で気絶してしまった敦子。
夢の中で「由紀…由紀…助けて…」って言うのほんと萌えるんですけど!
萌えるなんて不謹慎なんですが、めっちゃ萌える!
山本美月さんのこの庇護欲を掻き立てる表情の上手さがすごいです。
気絶するときに「由紀…」と切なげに言うし、後半で由紀の小説を読んで「由紀…、会いたい、由紀…」って泣くの、めちゃくちゃ萌える!!!



パンフレットでの本田翼さんのインタビューで、

現場で美月ちゃんと「由紀と敦子は恋人みたいだね」って話してたんです。由紀が彼氏、敦子が彼女、疑似恋愛のイメージがありました。監督からも“恋愛のような”というキーワードがあったと思います。

って!!!!



さらに山本美月さんのインタビューでは、

敦子を演じるうえで必要だったのは、どんなことがあっても由紀だけが好きという気持ちです。

って!!!



出演者がこんなことを言ってるんだから百合でしょう!!!
ほんとに敦子ってば由紀のことしか考えてないんですもん!!!
疑似恋愛じゃないよ!ガチだよ!



由紀の小説が完成したところから物語は動き始めます。
湊かなえさんの作品だけありますね、周りの人間はみんな最低な人間ばかりです。
イライラさせられます。
途中で由紀に彼氏が出来ちゃうし。
由紀に見られたくない場面を見られてショックを受ける敦子、そして由紀の横に見知らぬ男の子が立っているのを見てさらにショックを受ける。
だよね、由紀が取られちゃったんだもんね、ショックだよね。
ラブでしょ!?←



由紀と敦子がすれ違って、ぎくしゃくし、切なくて堪らないんですが、クライマックスはめちゃくちゃよかったです。
山本美月さんのイケレズ感が半端ないです。
「あなたを守りたかった」「あなたを助けたかった」ってほんと泣く!そして萌える!!!
由紀があんなにも怒っていたのってこういう理由だったんだね!



物語終盤の伏線の回収の仕方がすごかったです。
何気なく映っていたシーンやセリフが後々の展開に関係し合ってるので、後半はもう「え?そこ?え?これも?え?それまで?」みたいな勢いです。
伏線がいろいろあるので、ここでは物語には触れずにひたすら萌えポイントだけを取り上げさせてもらいました。
希望と絶望のラストを是非とも劇場で楽しんでもらいたいです。
ついでに湊かなえさんの『白ゆき姫殺人事件』もDVDで見てもらいたいです。
『白ゆき姫殺人事件』もラストは泣けて萌えますw




映画『少女』山本美月インタヴュー:「敦子は、高校生らしい高校生でした」
http://rollingstonejapan.com/articles/detail/26518


『少女』本田翼&山本美月 インタビュー
http://movie.smt.docomo.ne.jp/article/1050564/


本田翼&山本美月インタビュー! 映画『少女』で魅せた女優としての新たな一面
http://www.excite.co.jp/News/entertainment_g/20161018/Entameplex_405.html


かつて17歳だったあなたに観てほしい。映画『少女』本田翼×山本美月インタビュー
http://mery.jp/293134


本田翼、山本美月、真剣佑が「少女」完成報告会見で女子校談義
http://natalie.mu/eiga/news/201546


映画『少女』 三島有紀子監督から山本美月さんへ取材中に初めて明かされた秘密とは…
https://u-18.jp/20161018/4559



本田翼さんと山本美月さん、演じる役が逆だと思っていたというエピソードはおもしろかったです。
確かに山本美月さんの方が感情の起伏のない役が似合いますもんね。
でもこのキャスティングで大正解だったと思います。
さらに完成報告会見で「真剣佑が演じた由紀の恋人・牧瀬光について、「私の由紀を取ったライバルという気持ちで見つめていました」と山本が話すと、本田が思わず「かわいい」と漏らす場面も。」とか書いてあって、出演者がファンを萌え死にさせようとしてくる。ヤバいw



最後の記事、教えてもらったので追記させていただきました。

「全ての根底に由紀がいて、剣道でトップに上りつめてそこから転落した姿も由紀には見られたくなくて、とにかく由紀に嫌われたくないんですよね。こうやらなきゃという意識よりは、ただひたすら由紀のことが好きで、イジメられている自分も由紀に見られるのは嫌だ…など全ての中心に由紀がいるようにした」

って最高に萌えませんか?
敦子、由紀のこと大好き過ぎるでしょうw



あ、そういえば劇中の花火のシーン、土浦の花火大会が協力しているらしく、茨城県民の店長としてはとてもうれしいです。
めちゃくちゃ混む花火大会なのによく撮影できたなって思ってしまいましたw