奇妙な店長の戯言部屋

百合好きオタによる妄想と百合の戯言な日々

号泣する準備はできていた(江國香織)


号泣する準備はできていた (新潮文庫)

号泣する準備はできていた (新潮文庫)


<あらすじ>
12話中1話百合。
『熱帯夜』、秋美と出逢って三年、一緒に暮し始めて一年になる。何も不満がないくらい愛しているのに、何もかもが不満だった。同性同士だといつかぶつかる「行き止まり」という壁。こんなにも愛しているのに……。




以下ネタバレ

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正直、有名な作家さんなのに全然読んだことありませんでした。(^^ゞ
中高はライトノベルやホラー系が多かったですし、大学入ってからはレズビアンものばかり片っ端から読んでましたしw





他のもいいんですけど、やっぱり『熱帯夜』だけは何度も読みましたね。
16ページと短いから何の気なしに読めるし、こうゆうラブラブなカップル好きなんです。


 『たとえばいま大地震が起きて、私とあなた以外全員死んでしまうの。私とあなたしか残らないの。そうだったらいいのに



こんな風な考え方もあるんですね。
ずっと自分の傍にいてほしい。自分だけを見ていてほしい。強い独占欲。
好きになればなるほど、愛すれば愛するほど、近くにいたい。深い愛。



作中に出てくる「あいしてるあいしてるあいしてる」のセリフが好きです。
漢字じゃなくてひらがなで言ってるのがまた良いです。



自分ではまだ「あいしてる」がわからないので、言われても困るだけですが、いつか「あいしてる」人と一緒にぬるくなったビールを飲んで、「東京の夜の空気に似た舌ざわり」を楽しみたいです(^^)


女の人らしい表現で、さらりと読める感じがオススメです。