リリイの籠(豊島ミホ)
- 作者: 豊島ミホ
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2007/12/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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<あらすじ>
「女の子同士ってむずかしいけれどやっぱり特別(帯より)」
仙台にある女子校を軸に描かれる連作小説。女子高生だけでなく、女教師、卒業生、教育実習生などが織り成す女の子独特の感情。
作者さんとこの内容紹介
http://fengdao.exblog.jp/7838178/
以下ネタバレ
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若草色の表紙に、文字や絵がボコボコしてるのがいいですね。
中を開けば藤色が鮮やかで、中表紙は桃色です。
藤色に反応してときめいてしまった店長はかなり重症w
わかる人にはわかる、藤色ネタwww
それはいいとして、なんていうか、春っぽい・・・というか女の子っぽい感じが素敵です。
表紙を気に入ると、愛着が増すので、表紙って大切ですよね(^^)
内容は、7話中2話が百合?判断は難しいですが、読みようによっては7話全部百合かも。。。
『銀杏泥棒は金色』
嫌いなものが多い春。唯一好きなのは絵を描くこと。だから美術部の顧問に好きなものを描いてみればと言われても困ってしまう。そんなとき、銀杏泥棒の女の子を見つけ…。
加菜に対して憧れにも似た感情を抱いているのは、恋情と言えなくもない。ってゆーか、恋してるだろ。
好きだから正視できなくて、「そんくらい執着してよ」なんて言われてしまうんですよね。
一番最初にこの話を置いた編集さんはエラい!よくわかってますよ!
『ポニーテール・ドリーム』
あまりお洒落をしない女教師・えみが、ギャル系女子高生・由貴にいろいろ言われ、反発しながらも少しずつお洒落をしていく。そしてつい、大切な思いを打ち明けてしまったが…。
絶対、女子高生、先生のこと好きですよね。友だち感覚としても、かなり懐いてるところが可愛いです。
ちょっとしょげた感じで「でも先生、ほんとに髪短いほうが似合うと思ったんだもん…」とか言われちゃったら、ねぇ?
『やさしい人』
同級会の幹事を頼まれてしまった歩。かつての同級生・芙見から電話が来て、あまり仲が良かったわけではないが、同級会の手伝いをしてもらうために、10年ぶりに再会し…。
仲良くなるきっかけを失っちゃったクラスメートっていますよね。
芙見と歩はそんな感じです。友だちになれずに気にかかっていた人に再会するのは、初恋の人に会うような感じでしょうね。
ふんわりと切なくなる感じがしました。
『ゆうちゃんはレズ』
弓道部の後輩である結生はレズという噂があった。だけど明子はそんな噂は気にせず、結生と仲良くしていた。そしてある日、結生に告白され…。
この話は書き下ろしだそうです。
しかし、先輩が感じた「ゆうちゃんが私を好きな気持ち」が好きってのは、男女間でもあり得ると思うんですがね。
若さ故のすれ違いが切ない話でした。
ほかにも『忘れないでね』『ながれるひめ』『いちごとくま』があります。
どの話もハッピーエンドな感じはしませんが、最後に、「やっぱり好きだったんだ」って雰囲気はあります。友情か恋情かは作品によって違いますが。
女の子特有のふんわりした可愛らしいところやドロドロな汚いところが描かれているところがおもしろいです。