楽園の条件(森島明子)
- 作者: 森島明子
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2007/12/18
- メディア: コミック
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「おだやかに、ゆるやかに、つながる。働く女性と女性のどこかにありそうな恋愛模様や、年の差カップルならではの結びつきを描いた森島ワールド傑作選。
恋愛は、少女だけの特権じゃない。(帯より)」
以下ネタバレ
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百合作家の五指に入ると言っても過言ではない森島明子さんの短編集。
澄と沙里菜の裸で抱き合う表紙、そして「貴女との境目などなくなってしまえ」という帯、レジに持っていくのにちょっと躊躇われますが、買ってしまえばこっちのもの!すごく素敵です!
手にとってニヤニヤもんですよ(´∀` )
キモッ( ´д`)=〇)´ν゜)・;'。
『楽園の条件』
OLの沙里菜のもとにふらりとやってくるフリーライターの澄。お互いが一番好き。だから友だちではない。だけど恋人でもない不思議な関係。この関係にモヤモヤしている沙里菜は…。
『星の向こうがわ』
澄が久しぶりに会いに行くと、沙里菜は失恋したと落ち込んでいた。沙里菜を慰めるため澄は、10年間隠してきた想いを打ち明ける。べつになにも望まない。ただ「好き」。それだけ…。
『木漏れ日の中で』
身も心も結ばれた沙里菜と澄。マルタに仕事で行くという澄に、仕事を二週間だけ休んで付いていった沙里菜だったが、澄に対する気持ちが止まらなくて…。
沙里菜&澄シリーズ3作品は一番気に入ってます!この甘々な雰囲気がたまりません!かなりオススメ!
時間軸は『星の向こうがわ』→『楽園の条件』→『木漏れ日の中で』の順。
澄が沙里菜を大切にしている雰囲気が良くて、特に『木漏れ日の中で』は最高です。正式な両想いになれて、「好き」が止まらなくなっている沙里菜と、幸せそうな澄に悶えますwww
『20娘×30乙女』
美大予備校の講師をしている圭子はある日、予備校生・笑美に告白される。面白そうだと付き合うようになるが、10才年下の笑美のキラキラした笑顔に戸惑い…。
乙女心が足りなく、今までの彼氏とも、告白されて悪い気がしなかったら付き合うということをしていた圭子が、初めて恋をしたため、それが恋だということに気づかないのがおもしろいです。
誰かが可愛く輝いて見えてしょーがない。それは恋をしてるから。
描き下ろし続編の『「攻」←→「守」』も収録。
『そして僕らは愛を目指す』
仕事も充実し、趣味も楽しく、4つ年上の恋人がいる忍は、理想の大人になっていた。いっぱい幸せをくれた大好きな先輩の手を引いてあげられるように。だけど…。
内容もいいんですが、題名も気に入っている作品です。昔は僕ッコだった忍の気持ちが表れてる感じがいいですよね。
「先輩が大好きです。そしてあなたはこれからも僕の全てです」
むはぁ〜(´∀`人)
他にも、文芸部の先輩に毎日のように「好き」だと告白している女子高生の『桃の味』、人間の娘に恋をしてしまった桜が人の姿を借りて恋を成就させようとする『桜姫花吹雪』も収録されています。
女の子の柔らかそうな体のラインや細かい表情が秀逸で、どの台詞もじんわり来る感じが最高。
その後エピソードの甘々な描き下ろしが二作入っており、買って損はない作品です。
少女の淡い百合だけではもの足りない人にオススメの、大人の純愛。心と身体で感じる愛…大人の女性ふたりのリアルラブ。
(収録作の中には女子高生ものやファンタジーも含まれてますが)