奇妙な店長の戯言部屋

百合好きオタによる妄想と百合の戯言な日々

セックスのあと男の子の汗はハチミツのにおいがする(おかざき真里)




<あらすじ>
『雨の降る国』、学校に来なくなってしまった加也。久美は雨の中、加也の部屋にプリントを届けに行く。木に囲まれた離れの一室、好きなものだけがある加也の部屋、甘い甘い不思議な場所。そして、加也の部屋を通り、自室に行く加也の兄をふたりで見つめていた。ある日……。



以下ネタバレ

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題名はあれですが、内容はほとんど、「女の子たちの特殊な世界」を描いたような短編集です。
コマ割やタッチが変わっていて、読んでいて不思議な感じがしました。


店長的に気に入ったのは、表題作と『雨の降る国』。


男には理解出来ない、女の子特有の濃密な世界があるような感じがしました。
扉の向こうにいる加也の兄の気を引くように、肌を寄せ合う加也と久美。
ただじっと見つめて、通り過ぎる兄の様子をうかがっている二人の目が印象的。
友情とも恋情ともちがう特別な感情を持つ二人がおもしろかったです。




しかし、読みようによっては、思春期の「男の子って不潔っ」みたいな偏見の「なんちゃってレズ」に見えないこともないかもしれません。
どう判断するかは読む人次第ですね。