奇妙な店長の戯言部屋

百合好きオタによる妄想と百合の戯言な日々

ヒメガミ 4巻(環望)



<あらすじ>
黒後家楼の客の男たちが次々と妖人へと変貌し溢れ出す。妖人の数とともに増え続けた痣は、彪の体を黒く染めあげ、力を与えた。力に酔いしれる彪に「ヒメガミに斬られる」と冷たく言い放つキリカ。その言葉がさらに彪の体と心を黒く染め、暴走へと導いた。力と孤独に支配された彪は仲間へと刃を向け、ヒメガミの口から真実を知ることになる。それは遠い日の大切な約束……。




以下ネタバレ

                          • -

妖人を切りまくって、全身が痣に覆われた彪が力に溺れていく。
そんな彪にキリカが「ヒメガミに斬られる」と言い放つ。



封印を守らなければならないヒメガミの役割を言っただけなんですが、あきらかに嫉妬ですよねw
「そうでなければ彼女ほどの者がおまえごときに近づくものか。おまえごとき……ッ」




絶望を感じる彪。
「あたしは一人だ!誰もいない!誰も!!親も兄弟も友達も…」
そして頭に浮かんだのはヒメカの存在。
「ヒメカ…おまえは。おまえだけは……あたしの事を見ていてくれた」
ヒメカのもとに向かおうとする彪に立ち塞がるキリカ。



いやっ、もうこのシーン切ないですよ。
キリカたちに刃を向ける彪のもとへとやってきたヒメガミ。


「これが…こんなものがおまえの求めた強さか」



「誰も……誰も教えてくれなかった。どうしたらいいかもわからなくて……ただ暴れるしかなくて
おまえの強さが欲しかった。おまえに認められたかった。
あたしは…っ、おまえになりたかった……」



ずっと独りで戦い続けていた彪の中に潜む孤独が切ないです。


父親である土方歳三との約束を守るため、ただひたすらに戦ってきた彪を導いてくれたのは、ヒメガミの強さ。
支えてくれたのは、ヒメカの優しさ。





ヒメガミの正体がばれ、遠い日の約束を話したときのヒメカと彪が特によかったです。
復讐に狂った鬼になりそうだったヒメカを戦士にしてくれたのは彪との出会い。
ヒメカの、彪のことが愛しくて仕方がないって表情が最高です!


「ずっと…ずっと一人ぽっちだと思ってた……」
「ずっとずっと一緒だったよ」






ラストのお姫様だっこでは、もう相思相愛って感じでした!
まさに「あたしの半身」ですよ! 


「がんばったね、彪ちゃん。安心して、こんな熱 何度でも体で冷やしてあげるから」
「ヒメカ……変なとこ触るなよ」
「ん―――それは保証できないなぁ」


セリフはふざけてるのに、二人の愛がにじみ出てますよ!
あふれ出しています!!





新撰組の封印の本当の在処、ヒメガミたちの師匠の正体、いろんなことが最高に盛り上がってます。
店長のいち押し作品です♪



最終巻5巻は、今月23日発売です!
ネタバレ注意の5巻冒頭にくるはずの回の感想はこちら。
読み返したら、自分で自分がイタかったorz