奇妙な店長の戯言部屋

百合好きオタによる妄想と百合の戯言な日々

ハードボイルド/ハードラック(吉本ばなな)


ハードボイルド/ハードラック (幻冬舎文庫)

ハードボイルド/ハードラック (幻冬舎文庫)



<あらすじ>
あてもないひとり旅をしていた「私」は、とある山道を歩いていた。数年前、千鶴と最後にドライブしたのも、こんな山道だった。二度と会うことができない私の恋人。千鶴を思い出しながら山道を歩いていると、黒い石が並んだ小さな祠を見つける。気味が悪かった私はすぐにその場を立ち去るが、深い夜は私に千鶴を思い出させ、不思議な体験をさせた。そして……。





以下ネタバレ

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かつての恋人を思い出しながら主人公の女性が不思議な体験をする、といった感じがあるので、
レズビアン小説とは少しちがうかもしれません。
しかも、恋人と言いつつも、「女ともだち」という雰囲気もありますし。


だけど、なんかいいんですよねぇ( ´∀`)
文章の空気とか。





同時収録『ハードラック』は、人工呼吸器で生かされてる姉がいる妹の話です。
どちらも「死」にまつわる話ですが、「生きている人間の時間の流れ」という感じもします。



恋愛ではなくても、女性同士の繋がりみたいなのが読みたい人にはオススメ。




装画は奈良美智さん、装丁は中島英樹さんでした。