色恋寓話(石田拓実)
- 作者: 石田拓実
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1998/08
- メディア: コミック
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<あらすじ>
大学生の奈巳は、史緒と真雪と友達になってからまだ2ヶ月も経っていなく、まだまだお互い知らないことが多くて驚かされることが多い。流されやすいけど優しい奈巳、真っ直ぐで単純な史緒、クールに見えて意外と情熱的な真雪、仲良し三人組の色んな形の恋愛模様……。
以下ネタバレ
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いつも参考にさせてもらってる「百合な日々」の雨傘さんに、以前紹介したらおもしろかったと言ってもらえた作品です。
店長自身も気に入ってるオススメ作品。
大学生の女の子三人を童話を絡めた感じの恋愛少女漫画です。
第一話 灰かぶりちゃんの野望
三人の男の子と付き合い始めた史緒。王子達とのデートの時だけお嬢様風の格好をして、この状況を楽しんでた史緒だけど、だんだんと王子達をうざいと感じるように。
そんな史緒に我慢の限界を感じた真雪が怒り、別れるように説得。
二人は喧嘩してしまうが、王子達のことが元々好きでなかった史緒が先に折れ、彼氏との別れ話を決意。
しかしなぜか待ち合わせ場所に彼氏三人が集結。。。
実は真雪が裏で手を回し、修羅場にさせていた。
こうすれば、「最後にいっかい」という男共から史緒のファーストキスを守れるし、今後手を出そうという男を出さないため、という真雪の作戦。
そう!
1話目で発覚!
密かに友人に片想いしている美少女!
しかし、史緒が好きなのに、なぜ真雪は高見とつき合っているのか。
第二話 白雪ちゃんの純愛
1年前、史緒と真雪の出会い。
「――何だか。何だかあの人嫌だわ。とてもイライラする。何だろう。よく分からないけど。
――でも嫌だわ」
史緒の印象があまりよくなかった真雪は最初、やたらと目について、目障りな史緒が嫌いだった。だが友人に指摘されて気が付いてしまった。
「――あたし、斉木史緒の声なら すぐにきき分けられる。下品な声だからだと思ってた。
……ああ そうだ。やたら目についたのも嫌いだからじゃなくて、目ざわりだからでもなくて――
目で追っていたのは私の方だ!」
自覚した途端、どうにか仲良くなりたいとあれこれする。
「――あたし!斉木さんと仲良くなりたいの!」
どこにいても目について、目障りだと思っていたのにいつの間にか、みたいなところがいいです!
手を握ってもらっただけで、ぽーっとなったり。
ラブラブな両想いもいいですが、片想いもいいですね。
特に真雪みたいな真っ直ぐで一生懸命なのは。
普段クールで、史緒に対して毒舌な真雪だけど、実はすっごい好きってサイコー!
三話目 スリーピーの目覚め
1話目2話目は真雪と史緒がメインな感じだったんですが、これは奈巳とその彼氏の話です。
ですが、
「…はっきりいってさ、あたしも あーいう気持ちはやっぱ理解できないわ。あーまでなる程の“すき”ってどんなだろうねぇ」
「あたしは史緒のことがすきよ」
というシーンありです。
まあ例によって告白だとは気づいてもらえませんが。
四話目 はだかの王子様
4話目もいまいち真雪たちがメインにはなれませんでしたが、高見(一応真雪の彼氏、史緒の元彼)の話だったので、渦中にいるっちゃいるんですよね。
「大事にされてんだよ、真雪は」と彼氏との仲を史緒に言われ、機嫌悪くなったり、
高見のベットで寝るとき、「史緒もここでねたことはあるのかしら?」とちょっとドキドキしてみたりする真雪のシーンなんかもあります。
最後の方で、大学で高見がふざけて真雪にキスしているのを遠くから見てしまった史緒の表情が気になります。
「…そーいえば あたしさぁ。高見と真雪が仲良くしてんの見てからなんだよね。私も彼氏とか欲しいかもって思っちゃったの。――なんか ちょっとうらやましくてさ。
まーやっぱ気の迷いだったけどね」
この思いがどちらへ対してなのかが気になりますよね。
なんだかんだと言ってやっぱり高見のことが好きなのか。それとも・・・。
男女の話もあり、同性愛はメインではありませんが、要所要所で見れる真雪の想いがいい感じです。
98年発行のため、普通の本屋には置いてないと思います。
買うなら注文か古本屋ですね。
絵の好みはあると思いますが、話自体はおもしろいのでオススメです。
『スプーン一杯の愛情』2巻に続編の「ラブ・メルヒェン」が載っているとかいないとか。
確認していないのでわかりませんが、さっそく見てみようと思います。